動態デザイン研究室100のくらし 一覧
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5歳のときに突如寝たきりとなり、現在は複数の医療的ケアを必要とする息子がいます。出生時には分からなかった先天性の難病が、5歳で突然症状を現し、あっという間に視野を失い、食べることも、発語も、座ることさえもできなくなりました。現在は同居し、一日中介護と看護を続けています。

病院から在宅へ移る際にも支援はなく、1年近く睡眠1~2時間での付き添い生活を続けながら、自分で福祉サービスや相談先を必死に探しました。市役所ではたらい回しにされ、病院のケースワーカーも療育施設の一覧を渡すだけ。今の環境と比べても、当時は支援が行き届かないものでした。

息子は呼吸器や吸引が必要で、ストレスを回復できないホルモン疾患も抱えているため、支援学校やデイサービスに毎日通う体力はありません。週2~3日、体調の良い日を選んで通っていますが、支援学校では「授業中は授業なので医療的ケアをあまり入れたくない」と言われ、「状況に関係なく吸引や水分補給が必要な息子」には合った環境だとは言えません。

利用している訪問看護が立ち上げた重度心身障害児向けの放課後デイサービスにも登録しましたが、優先されるのは「定期的に通える子」「親が働いている家庭」であり、我が家のように最重度で在宅介護中心の家庭ほど利用しにくい仕組みになっています。結果として、本当に必要な家庭ほど支援を受けられない矛盾を感じています。「障害があっても親が働ける環境に」というのは間違ってはいませんが、家から出るのにも大変な在宅介護家庭では、どうやってもその状況になれないことも理解してほしいです。

また、所得制限の問題も深刻です。自治体ごとに支援の差が大きく、同じように必死に頑張っても、地域によっては制度が動かず、親が疲弊するだけに終わることもあります。それにもかかわらず、「制度を活用できなかった家族の努力不足」といった風潮が作られてしまうことには強い危惧を抱いています。見えていない暗闇でもがいている家庭があることを、もっと危機感を持って知ってほしいです。

相談員さんも訪問看護師さんも市役所の方も人間ですから、悩みを相談した際に「相手も困ってる」ってことぐらいは障がい者の親御さんたちは分かっています。だからこそ、障がい児の親は、希死念慮※に追い込まれるほどの状況でも、相談先に迷惑をかけまいと「大丈夫」と振る舞ってしまうことが少なくありません。

※ 「死にたい」と思ってしまう状態のこと。

そんな中で、当事者である親御さんが立ち上げたデイサービスは、本当に現場に寄り添い、真摯に対応してくれる存在です。こうした事業所が持続的に活動できるよう、制度を整えていただきたいと強く願います。

にこ さんのくらし