動態デザイン研究室障害福祉について考えて欲しいこと

唐突ですが、皆さんに少し考えてもらいたいことがあります。

愛する家族が重度の障がい者になってしまいました。

あなたは毎日、介護をしなければなりません。

どんな生活が待っていると思いますか?

私が聞いたのはこんな話です。

私の次男は5歳で、自閉スペクトラム症と重度知的障害があります。普通の子ならできることが、何ひとつできません。

とくに強い感覚過敏があり、家の中でも服やオムツをつけることすら困難です。床に排便してしまうこともあり、その便を私の服にこすりつけられたときには、思わず声を上げて泣いてしまいました。布団にも漏らしてしまうため、高い防水シーツが必要です。

「この子は人間じゃないのか」——そんな思いが頭をよぎってしまい、自分を責めて、苦しさでいっぱいになります。

日常はさらに過酷です。ずっと手を引かれ、物を投げ続け、延々と食べ物を要求し続けたりもします。どれだけ頑張っても部屋の中はグチャグチャです。ご近所への迷惑も常に気になって仕方ありません。夫も疲れ切ってしまっています。元はメンタルも強くて、感情もフラットな人でしたが、最近は旅行中に崖沿いを車で走りながら「このまま突っ込むか」なんて言うほどに、心がすり減っています。

この夏の九十九里でのことです。少し砂浜を歩こうとしたら、次男が海に向かって全力で走り出しました。水への執着が強く、止めるのに必死でした。その瞬間、「この子は水に帰りたいのか…死にたいのか…」と考えてしまい、心底恐ろしくなりました。親から離れても探すことはなく、水に入ればそのまま命を落とすような子です。私たちは「手を離したら死んでしまう」という恐怖と、毎日隣り合わせで生きています。

主治医からは「家族だけでどうにかしようとしないで、なんでも遠慮しないで頼るように」と強く言われました。でも頼れる人はいません。


これ以外の話が知りたい方は以下のページをご覧ください。

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障がい者を介護しながら生活をすることは

きっと、私たちの想像の何十倍も大変です

でも、明日

自分が障がい者になるかもしれない

家族が障がい者になるかもしれない

つまり、私たちは誰しもが

この話と完全に無関係ではいられません

だからこそ、少しだけ

これからお話することに

耳を傾けてみてください

その1

日本には何人の障がい者がいるの?

答え

約1,164万人です

(厚生労働省の推計データより)

そして、その数は年々増加しています

特に精神障害者の人数は

どんどん増えています

これは日本人が弱くなったのではなく

医療の技術が発達して

「救える命が増えた」おかげです

障がい者1人につき

家族や親族が2人と考えると

国民の4人に1人は

家族や親族に障がい者がいる

と言えます

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詳しく知りたい方は

こちらをご覧ください

その2

障がい者にはどんな支援があるの?

答え

様々な支援制度があります

介護給付や相談支援、就労支援など

日本っていい国だったんだなぁ

そう思えるような

様々な支援があります

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詳しく知りたい方は

お住まいの自治体で公開されている

手引を参照してみてください

日本の政府や行政は

障がい者に対する支援を

頑張ってやってくれています

とてもありがたいことです

一方で

あれ?これって何かおかしくない?

ということもあります

それが

所得制限

です

疑問1

所得制限ってなに?

所得制限とは?

限られた財源を配分するために

一定以上の所得がある人を

給付の対象外にする仕組みです

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所得制限のある

主な給付・免除制度は以下のとおりです。

副食費免除

助産施設入所の助成

就学援助

住居確保給付金

職業訓練受講給付金

生活保護

児童扶養手当

自立支援教育訓練給付金

遺族基礎年金

寡婦年金選

母子生活支援施設入所費用

自立支援教育訓練給付金

たしかに

「本当に困っている人のため」の制度なので

所得制限があるのも

うなづけます

一方で

児童手当や

障害児の補装具費支給

子どもの医療費助成

など

所得制限が撤廃される動きも

あります

実は障がい者支援にも

様々な所得制限があります

今回、皆さんに知っていただきたい

所得制限のある制度はこれです

1. 特別児童扶養手当

20歳未満の中程度〜重度の障がい者がいる家庭に
支給される手当です。
1級:月額 56,800円
2級:月額 37,830円

2. 障害児福祉手当

20歳未満の重度の障がい者がいる家庭に
支給される手当です。
月額 16,100円

3. 特別障害者手当

20歳以上の重度の障がい者がいる家庭に
支給される手当です。
月額 29,590円

4. 経過的福祉手当

20歳以上で、昭和61年3月31日までに
福祉手当を受給していた方で
障害基礎年金も特別障害者手当も
受給できない方に支給される手当です。
月額 29,590円

この4つです

疑問2

手当を受けている人は何人いるの?

答え

(厚生労働省「福祉行政報告例」より)

1. 特別児童扶養手当

27万6,210人

(2025年5月時点)

2. 障害児福祉手当

6万4,254人

(2025年5月時点)

3. 特別障害者手当

13万6,851人

(2025年5月時点)

4. 経過的福祉手当

1,609人

(2025年5月時点)

手当をもらう人の数は

年々増加していますが、

所得制限に引っかかる人の数も

増加しています。

概ね、申請している人のうち

約10%が所得制限に引っかかります。

所得制限に引っかかるため

そもそも申請していない人もいるので、

潜在的にはもっと多くの人が

所得制限に引っかかります。

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疑問3

年収いくらぐらいから所得制限にひっかかるの?

答え

最も早く所得制限にひっかかるケースで

年収698万円です

世帯主のみの収入で

1級障害の子が1名いる場合、

以下のようなグラフになります。

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698万円というと

日本の平均年収459.5万円(2023年)よりも

多いように見えます。

ですが、

児童のいる世帯の平均年収は

820.5万円(2023年)なので、

決して高くありません。

むしろ、平均以下です。

さらに、単身赴任の場合、

手当が加算されるため、

表面上の所得は増えます。

しかし、この手当は

二拠点生活を維持する補填なので、

実質的な生活費は増えません。

それにもかかわらず、

所得額だけが膨らんでしまい、

あっという間に

所得制限を超えてしまうのです。

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この所得制限って

本当に必要でしょうか?

次に、障がい者の介護には

どれぐらいお金がかかるか?を

見てみましょう

疑問4

障がい者の介護にかかる費用ってどれぐらい?

答え

所得によって大きく変わります

例えば、障害福祉サービスの場合、所得制限に該当しなければ月額の自己負担は 9,300円が上限です。

一方、所得制限に該当すると月額 37,200円が上限となります。

さらに、おむつ代やシーツ代といった日常的な費用も必要になります。多くの自治体には助成制度がありますが、その多くに所得制限が設けられています。制限に該当しなければ月額数百円程度で済むのに対し、該当すると月額で1万円前後の負担となります。

これらを踏まえると、所得制限に該当しない場合は月額でおおむね1万円程度の負担増にとどまりますが、該当する場合は月額で5〜6万円程度の負担増となるのが実情です。

さらに、手当の所得制限を考慮すると、月額にして10万円以上の差が生じることもあります。

そのほかにも、住宅のバリアフリー改修費用、補装具の購入費用、さらには強度行動障害のある方が家財を破損した際の修繕費用など、細かく見れば多様な支出が発生します。

疑問5

所得制限って問題なの?

答え

絶望感と分断が問題です

ここでもう一度、

真剣に想像してみてください。

家族が障がい者になりました。

介護なしでは生きていけません。

でも生活があるから

仕事をやめるわけにはいきません。

どうすればいいか分からず、

絶望感でいっぱいの中、

国の支援制度を調べてみました。

すると、そこには

多くの支援制度がありました。

「うわー、日本よ、ありがとう!」

きっとそう思うでしょう。

ところが喜びもつかの間、

「所得が超えているので支援できません」

と言われてしまったら

……どう感じますか?

知る前よりも絶望しませんか?

それだけではありません。

所得制限があると

障がい者を介護している

ご家庭同士の会話で

手当の話がタブーになります。

なぜなら、

相手が貰えているかどうか

分からないからです。

一方、

分かってしまうと

収入も何となく分かってしまうので

余計に気まずい雰囲気になります。

これが

社会的な分断を生んでいます。

この所得制限って

本当に必要でしょうか?

疑問6

じゃあ何故、所得制限はあるの?

それは

法律をつくるために涙をのんだからです

特別児童扶養手当などの

法律ができたのは

昭和39年(1964年)です。

当時の厚生大臣だった小林武治先生は

とても強い想いで、

この法律をつくるために

様々な説得を行いました。

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その結果、厚生省や大蔵大臣、自民党など

多くの協力者を得ました。

ところが、唯一反対した省庁があります。

それは大蔵省です。

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ただ、大蔵省は「国の家計を守る部署」なので

大蔵省も「責務を果たしている」と言えます。

ただ、「どうにかして実現したい」という

強い想いで

特に当時の大蔵大臣であった田中角栄先生が

大蔵省に相当な圧力をかけたそうです。

(国会答弁にそう記されています)

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結果、

「児童扶養手当(ひとり親家庭への手当)と

体系を同じにするなら認める」

という結論になり、

それにより

所得制限がついてしまいました。

小林武治先生や当時の黒田利克厚生児童局長は

これを多いに不満とし、

「改善したい」と述べています。

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その後、昭和41年に

もう一度、手当に対する考え方の整理が行われ

当時の鈴木善幸厚生大臣より

「この手当は所得制限を撤廃すべきものだ」

という答弁が行われています。

疑問7

所得制限を撤廃すると、いくらかかるの?

試算ベースで

約400億円です

これにより

約8.1万人

手当を貰えるようになります。

詳しい試算を知りたい方は

以下のPDFをご確認ください。

2025年の一般会計予算は115.2兆円です。

所得制限を撤廃するために必要な費用は、

この一般会計予算の

わずか0.03% にすぎません。

私が思う「国のあり方」とは

もしもの時に

安心できる体制が

きちんと整っている

それがあるべき姿だと思います。

そうであるならば、

家族構成や社会環境が

大きく変わった今、

所得制限は今すぐにでも

見直すべきなのではないでしょうか。

これに賛同いただける方、

身の回りでどうか

この話を取り上げてください。

近くに国会議員のお知り合いがいたら

この問題をぜひ伝えてください。

国会議員の方向けページも作りました)

皆さんのチカラを集めて

国を動かしましょう。

ぜひご協力をお願いします!